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Webplan News  2022年8月号

  

松本清張没後30年

 昭和の大女優島田陽子さんが亡くなった。島根を舞台にした松本清張作映画「砂の器」の主演のフィアンセ役だったことを思い出します。美形で上品な顔立ちの島田が清張作品に出演すると陰のが覗き彼女の魅力でした。
 600万部以上販売を誇る「砂の器」をはじめ、約千編もの膨大な作品を残しましたが、作家デビューは41歳の遅咲きです。貧乏な家庭で生まれ、高等小学校卒業後は直ぐ働き、工員として家族を支え、終戦引き上げ後は北九州の新聞社の支局の広告意匠係として採用されましたが、本社採用の社員と比べて低い待遇に鬱々としており、作家になるきっかけも懸賞金応募という、家計を支えるための苦労の半生でした。
 清張は1992年8月に亡くなり、没後30年を迎えます。「ゼロの焦点」では当時の列車と運行時刻のトリックや実際の未解決事件を深堀するなど現実に即した推理小説を拓いた功績があります。
 代表作のひとつ「砂の器」、この作品のキーワードは“訛”(方言)でしょう、東北弁と同じズーズー弁を使う地方に出雲があったことの発見です。当初「カメダ」は秋田県の羽後亀田でしたが、後に奥出雲の亀嵩に舞台が変わり、捜査が前進します。清張の父親は鳥取県日野郡日南町の出身で県境を挟んで奥出雲とは隣町に位置します。清張は幼少の頃度々父親に連れられて日南町を訪れていたので、奥出雲町のズーズー弁と接したことは幼少の記憶として刻まれていたでしょう。
 また私感ですが、清張の作品は「この辺りで許して欲しい」という期待に反して、とことん核心に迫り容赦なく(主人公を)窮地に追い込みます。「砂の器」では世界的なピアニストとして名声を掴もうとする和賀(主人公)の養父を訪ねて捜査は亀嵩へ及びます。そこで親がハンセン病者という隠したい事実を見つけます。さらに大阪に逃げた際に空襲で焼失した和賀の戸籍までにおよび、戸籍詐称を晒します。苦労の末に掴んだ名声と良家との縁談が地に落されるという概要です。読んでいるとストーリーを早く知りたいと思うと同時に、「これ以上荒探しをしないで」「どこまで落とすの!」という気持ちにさせる構成は清張ならではで、魅力のひとつです。
 氏を好きな理由のもうひとつ、沢山の人々に読まれた作家であっても、文化勲章など公的な勲章等が殆どなく“無冠の帝王”だったことです。肩書や名誉を気にしなく、自らが欲した庶民的な視線や戦後の混乱期を題材に選んだことは、生まれ育ちが影響したと思われ、鬱屈した半生を後の創作エネルギーに変えました。地元にゆかりの深い氏の作品を読み直してみようと思います。(や)

亀嵩
▲砂の器の舞台となった亀嵩駅
そば
▲駅構内にある「扇屋」のそば
 

 はじめまして

 はじめまして。先月入社いたしました、高木千郷と申します。未熟者ではありますが、これからお客様に信頼いただけますよう、日々精進して参りますので、よろしくお願いいたします。
 簡単に自己紹介をさせていただきます。
 島根県雲南市出身で、小中高大学から社会人として今日に至るまで一貫して島根県内です。現在も雲南市に住んでおりますが、同じ島根県内でも、大学で浜田市に4年間、前職の転勤で益田市に4年、合わせて8年間島根県西部で生活しておりました。東部と西部では方言も違うので、当時は言葉を理解できないこともあり、例えば「たわんけえ、それ取って」と言われた時、「たわんってどういう意味?」となりました。「届かないから、取って」という意味ですが、島根県は昔、「出雲国」「石見国」「隠岐国」の3国に分かれていたことを考えると言葉が違うことは当然かと納得しました。
 島根県西部といえば、漁港も多く、漁が大変盛んな地域です。特に浜田市のノドグロ、アジ、カレイ、赤天などは有名ではないでしょうか。特にノドグロは以前テニスの錦織圭選手が「ノドグロを食べたい」と発言し、一躍有名になりました。弊社発行のぐるない松江・出雲でもノドグロや赤天を取り扱った飲食店を掲載しておりますので、ご活用いただき島根の味覚をお楽しみいただければと思います。(た)

ぐるない
ぐるない出雲版18号7月発行

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